さて、家を建てるとき、少数ですが、依頼先として設計事務所を 選択する人がいます。 みなさんは、 いかがですか?
雰囲気だけで設計士に依頼する人が いるので、チェックポイントを話しておきますね。 業者を選択する時のポイントと同様で、最も重要なことは、 設計士の人間性です。
その他の具体的なポイントを以下に記しておきます。
1、意匠(デザイン)だけではなく、設備・構造設計についても精通していること。 設計には、意匠設計、設備設計、構造設計の3つがあります。 ほとんどの設計士が意匠設計しか出来ません。 なぜ、デザイン中心になるかと 言うと、素人受けするからです。 なお、構造は構造の専門家、 設備は設備の専門家に外注する ので、設計料は割高になります。
2、建築材料の特質を理解していること。
材料の特質を理解していない設計士に依頼すると、適材適所に 材料が使われません。ですから、本来機能すべき特質を100%発揮させることなく家が建ってしまいます。
3、施工業者への見積り依頼時に、材料の必要数量を正確に伝えられること。 材料の必要数量の拾い出しができない設計士がいます。 その結果、施工業者の判断で必要数量を拾い出すため、 同じ条件で見積り比較ができません。
4、材料や設備の相場を把握していること。
相場を知らない設計士に依頼すると、その時期に安価で 良い材料やバーゲン価格での設備を使えません。 その結果、同じレベルのものでも高く買わされる恐れが あります。また、予算オーバーした分のコストダウンを 施工会社に一方的に押しつけます。それは、施工会社の 手抜き工事の原因に繋がります。 そして、依頼主は夢を諦めなければならなくなります。
5、現場をよく知っていること。
現場をよく知らない設計士に依頼すると、施工の手間が掛かる 設計図面をひきます。その結果、工事期間が長くなり 建築コストに跳ね返ってきます。 また、施工会社が実際にどんなところで 工事ミスや手抜き工事しているのかを よく知りません。ですから、 ミスや手抜きを事前に防止できません。
6、職人と円滑なコミニュケーションが 図れること。
職人との円滑なコミュニケーションが できない設計士がいます。 設計上で何か不明な点や、施工上の問題が発生した場合、 職人独自の判断で工事が進みます。その結果、図面どおりに 施工されていないなどの問題が発生します。
7 施主の顕在化しない潜在的な必要性や欲求を引き出せること。
日常生活や価値観を聞き出す能力のない設計士がいます。 そんな設計士に依頼すると、あなたが求めている住まいづくりを 実現してくれません。 高い設計費用を 払うんですから、 理想のプランを 実現したいですよね。
残念ながら、全てを兼ね備えている設計士はごくわずかです。 ですから、人間性が重要になってくるわけです。 みなさん、謙遜で正直な人、素直で実直な人、そんな設計士を選んでくださいね。
今回は設計事務所を選ぶときの選択基準と判断基準をお送りしました。